12月 15

今までブクログにアップするだけでしたが、こちらにも本紹介を書いていきます。内容は同じですが。。

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)

同名の映画を観て、面白そうなので原作も読んでみました。驚いたのは映画版とクライマックスシーンの展開(ラストは同じなんだけど)がちょっと違うところ。映画は映画でスリルある詐欺師劇でよかったけど、人情ドラマという意味ではこの原作小説の方が一歩先ゆく感じかなと思います(映画は映画でいいんですけどね)。

詐欺師の作品なので、台詞の1つ1つ、行間の1つ1つがラストの大ドンデン返しまでおかしくならないように緻密に設計されています。前のほうからシンプルに読んでいると他愛もない話のように見えるのが、後からページを見返すとそうだったのか、、と思わせるところが多数ある感じです。これは小説ならではの面白さでしょう。

ただ、映画版でもそうでしたが、話にダイナミックさがないのがエンターテイメント小説と思って読むといささか物足りないかも。やっぱりこれはタケさん、テツさんの人情劇として読むべき作品なのです。

ちなみに映画版の感想はこちら

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