1月 20

劇場で観なかった映画で久々によかった、、というか、劇場で見ておけばよかったと思った映画をここで紹介

2010年の映画「クレイジー・ハート」。いつも映画を観る基準って、たいていは予告編で心惹かれるかで決めるんですが、これは正直心惹かれなかったw

<あらすじ>※KINE NOTEより
かつて一世を風靡したシンガーソングライターのバッド・ブレイク(ジェフ・ブリッジス)は57歳になった今、ドサ回りの歌手に落ちぶれていた。彼の弟子トミー・スウィートは、若手トップシンガーとして人気を集めている。バッドは新曲もかけず、酒に溺れていた。バッドはショーのため訪れたサンタフェのバーで、バンドのピアニスト、ウェズリー(リック・ダイアル)から、彼の姪で地元紙の記者ジーン・クラドック(マギー・ギレンホール)の取材を受けるよう頼まれる。

よくある男の立ち直り劇なんですが、ちょっとダレる後半はほっといて、やっぱ前半が凄くいい。飲んだくれで、落ちぶれているバッドだが、ステージでは一流の片鱗を見せる。それに応える周りのミュージシャンも皆オトナ。こういうプロ意識が音楽という業界を作っていくんだなと感じます。

あと、映像も最高。Countryって、もともと好きなんですけど、やっぱアメリカのだだっ広い荒野に合う。そして、酒場にも合うw ビックサイズのテレビに、大音量のサウンドで聞きたい映画。それにブランデーグラスを傾けながら見たい映画です。

アカデミー賞主題歌賞を取った「The Weary King」という曲もいいですが、、

やっぱ、ジェフとコリンが共演を魅せる、「Fallin’ & Flyin’」が最高にいい。役者って、歌も上手いと魅力100倍ですね。オススメです。

1月 16

今日、クラシック専門インターネットラジオOTTAVAを聞いていて、サン・サーンスのクラリネット・ソナタが凄くよく、CDか、ダウンロードで買おうかなと思っていたら、凄いサービスを見つけました。それはペトルッチ楽譜ライブラリーというサービス。ちょっと、いろいろ触ってみたのでまとめも含めて書いてみます。

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ペトルッチ楽譜ライブラリー(国際楽譜ライブラリープロジェクト)

Wikiで作ってありますね。著作権の切れた楽譜を共有しようという試みで、サーバはカナダにあるとか(参考:Wikipedia情報:国際楽譜ライブラリープロジェクト)。だから、著作権自体はカナダの法律に準拠しないといけないみたいです。楽譜だけで22万1000点、音源は6万点アップされている(2013年1月16日現在)ようです。

早速、サン・サーンスのクラリネット・ソナタを検索すると、

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Clarinet Sonata, Op.167 (Saint-Saëns, Camille)

ありました、ありました。というか、最初はGoogleさんにこっちのページをダイレクトに教えてもらったんですけどね。上記のようにフルの音源と楽譜をダウンロードすることができます。

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まず、こちらがクラリネットの譜面。ピアノの譜ももちろん付いてます。

音源の方もフルであります。こちらはMP3で落とせたので、そのままiTunesに取り込み。

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最初はまっさらなファイルでしかないので、右クリックして情報を下記のように書き込み。

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これでiPhoneやiPodでも楽しめます。著作権に関して、メディアファイルはたいていクリエイティブ・コモンズなので、あくまで演奏者が指定した範囲で楽しむことが必要です。

で、今回落としたこの音源の主はスペインの音楽大学の学生さんみたいです(YouTubeで検索してもいろいろ投稿してはるみたい)。楽しむには十分な演奏力を聞かせてくれます。こうやって世界中につながりを作っていくのもネットならではですね。

このペトルッチ楽譜ライブラリーはWikipediaと同じであくまで公共的なもの。だから楽譜や音源にしても、著作権が切れていても、必ずしもあるわけではありません。でも皆が共同して、こういうプロジェクトを立ち上げてるんだというのには素直に感動しました。著作権の切れてる音楽家だけではなく、コモンズで公開している作曲家もいるとか。クラシックファンは要チェックなサービスですね。

8月 12

月一クラシックもだいぶ期間が空きましたが、先週末にウチから比較的近いびわ湖ホールに大阪センチュリー交響楽団の演奏会に行ってきました。毎度の京都市交響楽団以外の演奏会も久しぶりでしたし、たまには違うオケの音も聞いて耳を洗練させたいという思いもありました。

でも、今回の目玉は何といってもソロピアニストに、中国で話題の牛牛(ニュウニュウ)が来るということ。若干、8歳で中国で有名な上海音楽大学院に入学し、日本でもソロリサイタルを行っている若干10歳の天才ピアニスト。僕はNHKのドキュメンタリーで彼を見たのが最初ですが、まだ日本でブレイクしきってない彼の演奏を聞ける機会も滅多にないと思うので、心うきうきで聞きに行きました。

ちなみに牛牛の代表的な演奏↓

びわ湖ホール周辺は映画を観にプラッと寄ったりしたことがあるので、ロケーションは抜群。ロビーからもびわ湖が見えて、この
日は天気もよかったし、最高の眺めでした。

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びわ湖ホールはもともとオペラ用に設計されたホールなので、舞台は板張りの上部が広く開けたホール。席も緩やかでどこからも舞台が見やすいので、結構いいホールだと思います。

一曲目は芥川の弦楽曲(弦楽のための三楽章「トリプティーク」)。弦のみの曲なのですが、まとまりがよく響いていたと思います。ただ今回、席が三階席のサイド側だったので弦の低音部が位置的に響いてこず、それが少し残念。

二曲目にいよいよ牛牛が登場。曲はショパンのピアノ協奏曲第一番。ピアノの父、ショパンが生み出したたった二つの協奏曲の有名なほうw。近年では映画、のだめカンタービレの後編のほうでも登場し、一気に有名になった感がありますよね。序盤、なかなかピアノの部分が登場しないじれったい曲ですが、美しい響きはさすが天才という綺麗な伸びを見せてくれます。ただ、細かいパッセージにしつこさがなく、淡々とすぎていく感がありました。僕は全然音楽に詳しくないですが、このあっさり感はショパンのこの曲には残念な感じがどうしても否めませんでした(アンコールで、弾いた曲のほうがよかったw)。ただ、メロディアスになるときの美しさはさすがというところがあるので、細かいテクニックに音楽的なセンスが加わるといい感じになってくるのではないかと思います。まだ、10歳ですし、いろんな経験をこれから積んで欲しいなと思います。

休憩を挟んだこの日のラストはブラームスの4番。前半の二曲は弦のみと、協奏曲だったのでちゃんとしたオケの響きはこの曲で聞かせてくれました。感想は、、、うーん、よくいえばダイナミック、わるくいうと雑っていう感じがしました。音楽が全然素人の僕がいうのもおこがましいのですが、特に気になるのが弦のボウイングのバラバラ感。力強さはあるし、響きはいいと思うのですが、細かい部分があまり揃ってなく、弦が上手い京都市交響楽団に比べると相当見劣り感がしました。管のほうはクラリネットとフルートが上手だなと思った以外が特徴があまりなく、ダイナミックな弦に押されている感が強かったです。もっと小さくまとまらず下手でもいいので何か特徴が欲しいなと思う管編成でした。

この日の客入りは席7割くらいの少な目だったのですが、それがこのオケの実力とは思いたくないです。これからも魅力的なプログラムと演奏をびわ湖で見せてもらいたいと思いました。

5月 05

GW中に行ってきたところですが、書いていなかったのでアップします。

GW初日(29日)は寒くもなく、心地よい風も気持ちいい日。晴れた岡崎公園内にある老舗コンサートホール、京都会館にて、「50周年記念祝賀 コンサート」が行われました。平安神宮は初詣に毎年来ているし、美術館も、図書館もよく訪れるところ。この間初めて動物園に行って、岡 崎公園で知らないところは京都会館だけとなっていました。

京都会館_1 渋さがある京都会館

京都会館_2 奥に祝典コンサートの入り口が見えます
50周年という歴史がホールの老舗感を感じさせます。ホールはコンク リート打ちつけに反響板をつるしただけ。音響的にはどうかなと思うところもなきにしもあらずですが、客席配置が大人数収容で 耐えられるように作ってあります。当日は500名ほどの京都市民は抽選招待。あとは有料チケットの入場者だったと思いますが、客 席はすべて埋まる大盛況でした。

コンサート前は50年記念式典が行われ、入学式かと思う業業しい式典が。門川京都市長をはじ め、来賓の方のご挨拶や京都会館利用に貢献されてきた方への表彰などのセレモニーが行われました。思えば、長く共産党基盤 の強い京都市において、自民・民主系の門川市長は赤字再建団体一歩手前の京都市をどう舵をとっていくのか。古い京都会館を見ながらそ う考えてしまいます。

さて、式典後の舞台転換の後は京響による祝典コンサート。一曲目はベートーベンの序曲「コリオラン」。さっ と始まって消えていくような序曲です。この曲どうのこうのの前に気づいたのが、金管やティンパニの反響具合が妙におかしこと。す ごく音が抜けているというか、発散してしまうようで全然響いてこないのです。正面向かって左手の位置から聞いていたため、真 正面になるチェロやコントラバスは京都コンサートホールで聞いてるときよりもよく聞こえました。逆に後ろに隠れる形のファゴットとか 聞こえん。。 昔は京都会館が主劇場だったという京響が移ったわけも多少なりとも分かったように思いました。

そしてメインが ベートーベンの交響曲第9番、「第9」です。曲目構成も出演者も昨年のコンサートホールでの二夜公演と同じようです。GWに第9を聞くのも変な感じですが、ベートーベンが生涯を通じて行き着いた壮大な交響曲はいつ聞いてもいいものです。曲によって、いろ んな感じ方があると思いますが、僕は第9は人生そのものを語っていると思います。第一楽章はゆっくりとしたテンポから壮大な構成にな る「誕生」、第二楽章は同じようなモチーフが繰り返し登場する「日常」、第三楽章は人生の喜びを歌う「至福」、第四楽章〜第五楽章は三楽章分のモチーフが登場する走馬灯のような死から「歓喜」へとつながっていきます。と、そう感じていますw  300人の市民合唱団の迫力は満点。合唱団分の人の壁ができたせいか、それまでくぐもっていた金管群が響いてきます。終楽章あたりは散漫になる部分もなくはないのですが、元京饗の井上氏の巧みなタクトで聞かせる第9のように感じました。

カーテンコールには指揮者が珍しく、指揮者の井上氏がマイクを持ってお祝いコメント、、と思いきや、「音楽は日常にあるもの、京都には古きものが日常にある…、観光客は京都に非日常を求めてくる、それが私たちにとっては日常にあることは京都の良さ…古き京都会館がこのまま日常のままに残るのはどうかと思ってしまう」と意味深なコメントを残していきました。でも、観光が京都の産業ではあるとはいえ、私たちの日常を守るような京都の文化振興を願いたいものです。

次回の月一クラシックは6月かな〜。ショパンとか聞きたいかも。。

4月 21

3月の定期は満席だったので、2カ月ぶりの京響コンサートです。今月はGWに京都会館で行われる第9コンサートも聞きに行くので月2のクラシックとなります。

今日のプログラムはオールロシアの作曲家となるロシアデー。一発目はあまり聞くことのないストラヴィンスキーの前奏交響曲「花火」。4分にも満たない曲で、花火という題名から連想させるような荒々しさもなくあっという間に終わる感じです。これがチャイコフスキーならド派手にするんでしょうが、ストラヴィンスキーは他の曲調に似つかわしくなく、多彩な音をシュルシュルと鳴らす感じでした。

二曲目はこれも日本ではあまり聞かないカヴァレフスキーの交響曲第4番。本日指揮の秋山さんのプレトークによると、アメリカの交響楽団ではよくやられるメジャーな曲だとか。聞いてみると、その理由はよく分かります。四楽章の中で音の色彩がコロコロ変わりすごく派手なのです。見せることに注力するアメリカの楽団がやりそうな感じです。如何にもロシアっぽい重厚&戦闘サウンドな第一楽章。ときめきの第二楽章。マズルカっぽい第三楽章に、きわめつけは遊園地の行進曲のような第四楽章。前回聞いたときは色彩を欠いていた金管中低音がいい感じで鳴っているし、フーガ調になる四楽章の中盤の弦さばきは見事の一言。1stオーボエは色があっていい。逆に、クラリネット、フルートがもの足りないかな汗。これはこの曲で、いろんな楽団のサウンドを聞いてみたいと思わせる作品でした。

そして休憩後のメインプログラムはムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」。というてもピアノ曲がオリジナルなので、編曲したラヴェルの味が強いフランスの作品と言っても間違えはないんですけどね。当時は珍しかったサキソフォーンやユーフォニアムを使う辺りは現代曲作家であるラヴェルのセンスが伺えます。吹奏楽版は何回も聞いたことのある曲ですが、フルオーケストラで聞いたのは初めてかも。序盤のテーマモチーフは流す感じでちと早いかとも思いましたが、中盤から終盤の安定した響きはなかなか。もともと京響は高音の弦がとっても上手いので、ラヴェルの面白な高音装飾も無難にこなします。木管高音も音が際立っていていい。ホルンは一部とメンバーが変わって、響きにくぐもり感がでましたが、ファゴットがよく響いてカバーw。ソロ以外は暇になっちゃうサックスは上手い。ユーフォニアムのソロはおいおい大丈夫かよって思ったけど。

秋山さんのタクトはダイナミックで、ここという聞かせどころを巧みに聞かせてくれます。客の入りは8割くらいでしたが、ロシアンプログラムは満足感をもって劇場を後にできました。

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