5月 05

GW中に行ってきたところですが、書いていなかったのでアップします。

GW初日(29日)は寒くもなく、心地よい風も気持ちいい日。晴れた岡崎公園内にある老舗コンサートホール、京都会館にて、「50周年記念祝賀 コンサート」が行われました。平安神宮は初詣に毎年来ているし、美術館も、図書館もよく訪れるところ。この間初めて動物園に行って、岡 崎公園で知らないところは京都会館だけとなっていました。

京都会館_1 渋さがある京都会館

京都会館_2 奥に祝典コンサートの入り口が見えます
50周年という歴史がホールの老舗感を感じさせます。ホールはコンク リート打ちつけに反響板をつるしただけ。音響的にはどうかなと思うところもなきにしもあらずですが、客席配置が大人数収容で 耐えられるように作ってあります。当日は500名ほどの京都市民は抽選招待。あとは有料チケットの入場者だったと思いますが、客 席はすべて埋まる大盛況でした。

コンサート前は50年記念式典が行われ、入学式かと思う業業しい式典が。門川京都市長をはじ め、来賓の方のご挨拶や京都会館利用に貢献されてきた方への表彰などのセレモニーが行われました。思えば、長く共産党基盤 の強い京都市において、自民・民主系の門川市長は赤字再建団体一歩手前の京都市をどう舵をとっていくのか。古い京都会館を見ながらそ う考えてしまいます。

さて、式典後の舞台転換の後は京響による祝典コンサート。一曲目はベートーベンの序曲「コリオラン」。さっ と始まって消えていくような序曲です。この曲どうのこうのの前に気づいたのが、金管やティンパニの反響具合が妙におかしこと。す ごく音が抜けているというか、発散してしまうようで全然響いてこないのです。正面向かって左手の位置から聞いていたため、真 正面になるチェロやコントラバスは京都コンサートホールで聞いてるときよりもよく聞こえました。逆に後ろに隠れる形のファゴットとか 聞こえん。。 昔は京都会館が主劇場だったという京響が移ったわけも多少なりとも分かったように思いました。

そしてメインが ベートーベンの交響曲第9番、「第9」です。曲目構成も出演者も昨年のコンサートホールでの二夜公演と同じようです。GWに第9を聞くのも変な感じですが、ベートーベンが生涯を通じて行き着いた壮大な交響曲はいつ聞いてもいいものです。曲によって、いろ んな感じ方があると思いますが、僕は第9は人生そのものを語っていると思います。第一楽章はゆっくりとしたテンポから壮大な構成にな る「誕生」、第二楽章は同じようなモチーフが繰り返し登場する「日常」、第三楽章は人生の喜びを歌う「至福」、第四楽章〜第五楽章は三楽章分のモチーフが登場する走馬灯のような死から「歓喜」へとつながっていきます。と、そう感じていますw  300人の市民合唱団の迫力は満点。合唱団分の人の壁ができたせいか、それまでくぐもっていた金管群が響いてきます。終楽章あたりは散漫になる部分もなくはないのですが、元京饗の井上氏の巧みなタクトで聞かせる第9のように感じました。

カーテンコールには指揮者が珍しく、指揮者の井上氏がマイクを持ってお祝いコメント、、と思いきや、「音楽は日常にあるもの、京都には古きものが日常にある…、観光客は京都に非日常を求めてくる、それが私たちにとっては日常にあることは京都の良さ…古き京都会館がこのまま日常のままに残るのはどうかと思ってしまう」と意味深なコメントを残していきました。でも、観光が京都の産業ではあるとはいえ、私たちの日常を守るような京都の文化振興を願いたいものです。

次回の月一クラシックは6月かな〜。ショパンとか聞きたいかも。。

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