11月 12
「トランス」を観ました。
評価:★★★★
「パッション」はデ・パルマ監督の味が出ていて、久々に映画を観た感を味わうことができましたが、この「トランス」も読後感は映画ファンにとっては凄く気持ちいい作品でした。本作のダニー・ボイル監督のイメージはデ・パルマにもよく似ていて、1時間半くらいの短い作品を小気味よく描く。やっぱデビュー作の「トレイン・スポティング」のイメージが強くて、1つ1つのシーンをスピーディーに回すことによって、脳内に断片を細かく積み重ねていくことによってイメージを作っていく。だから、アカデミー賞を取った長編「スラムドッグ$ミリオネア」、亜流「2001年宇宙の旅」の「サンシャイン2057」よりは、本作のようなスリリングな作品のような作品が合っているように思います。
そんな脳内イメージ蓄積系なボイル監督が取り組んだ本作は、それこそ脳に衝撃を受け、記憶喪失になった男の頭に閉じ込められた記憶についてのミステリー。1つ1つのシークエンスは意味なく矢継ぎ早に過ぎ去りそうで、あとで思い返してみたときに、それらの断片をざくざくと繋がってきて、物語として大きな枠組みを作っていく。おまけに最後のどんでん返しが小気味よく効いていて、観た後のそう快感は格別になっています。
最近、登場作品が多いジェームズ・マカヴォイやヴァンカン・ラッセルは出てくるものの、全体的に出ている役者は地味かなー。秋に観るにはピッタリな良作だと思います。