4月 14

ドン・ジョン

「ドン・ジョン」を観ました。

評価:★★☆

「(500)日のサマー」や「50/50 フィフティ・フィフティ」などの作品で、俳優としてのキャリアを順調に重ねているジョセフ・ゴードン=レヴィットの監督デビュー作。僕は彼の「(500)日のサマー」の印象が強いんだけど、主役を張るというよりも、周りのキャラクターを協調しながら、前面は自分が出ていくという主役兼ヴァイヴレータ的な演じ方が実に上手いなと感じていました。最近はアカデミー賞でもプレゼンターとして登場することも多く、ハリウッドの中でも(派手さはないものの)着実なキャリアの積み方をしていると思います。同じ世代の人間としても、個人的に頑張って欲しいなと思います。

そんな彼の監督デビュー作であり、主演・脚本もレヴィットが務めているいる本作。内容的には、モテ要素満載ながらも、ポルノ中毒にハマる男の恋模様というか、中毒から抜け出すべく奔走するドラマになっています。レヴィットも、共演しているスカーレット・ヨハンソンも、自分のイメージを覆すようなキレキレな演技を見せていますが、物語の展開は残念ながら、少しありがちな展開かなという感じを拭えませんでした。それでも、恋愛に必要なのは、自分の欲望を満足させてくれることでなく、自分を如何に分かってくれるかということ。傷ついても、一方方向ではない恋の形には、分かっていても、少し心にジンワリと響いてくるものがありました。

演出上の狙いとはいえ、本作のジュリアン・ムーアの枯れっぷりは少しビックリしました。彼女の「エデンよりに彼方へ」とは、真逆な色の出し方は、俳優としての力量なのか、それともただ歳をとっただけなのか、判断が少し微妙に感じてしまいました。

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