10月 16

毎日がアルツハイマー2

「毎日がアルツハイマー2 関口監督、イギリスへ行く」を観ました。

評価:★★☆

認知症の母親の身の回りの世話をしていく日常をとりあげたドキュメンタリー「毎日がアルツハイマー」の続編。監督の母親が認知症になり、認知症ってどんな病気なの??ということから、日常に起こる様々な出来事を監督自らカメラを持って挑む前作は、認知症という重たい話題よりも、病気になりながらも明るく前向きに生きていく関口監督一家の楽しいホームドキュメンタリーになっている秀作でした。本作は、その後の母の様子を追いながら、関口監督自ら認知症介護の先進国でもあるイギリスに渡り、最新の治療ケアに迫っていくという二部構成になっています。

上映時間が60分そこそこと短いことや、今回は家族に迫っているというよりは、介護ケアの紹介にとどまっていることもあり、面白かった前作に比べると正直物足りなさが残ります。全体として、DVDの特典映像のようなボリューム感なので、映画作品として観る向きの作品ではないように思います。でも、相も変わらず、認知症の母親のパワフルなこと(笑。認知症で物忘れが激しいということを、母親自身も認識していて、周囲もそのことをネガティブに全く捉えていないことが、認知症が病気ではなく、1つの生き方、1つの個性のように感じられて、前作同様に観ていて清々しくなります。もちろん、撮影では映っていない裏側では、厳しい面もあるのでしょうが、病気であろうがなかろうが、年をとっていようがいまいが、生きるということは、その生き方に、その人自身が強く表れるのだなと観ていて強く感じます。

本作は第3弾の序章として捉え、関口監督の更にパワフルな次作を期待したいと思います。

次回レビュー予定は、「舞妓はレディ」です。

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