11月 17

エクスペンダブルズ3

「エクスペンダブルズ3 ワールドミッション」を観ました。

評価:★★★

シルヴェスタ・スタローン、ジェイソン・ステイタム、アーノルド・シュワルツネッガー、ミッキー・ロークに、ブルース・ウィリスなどの新旧のアクションスターそろい踏みで始まった、エクスペンダブルズ・シリーズも第三作。僕は戦争映画や人がバッタバッタ死ぬ系のアクションは苦手で、あまり観ないようにしているのですが、本作は意外や意外に楽しめました(苦手なら、観るなという話もあるのですが。。)。三作目ということで、前二作は観てなかったので、鑑賞前にDVDで一気に観たのですが、スタローンが原案して、監督も務めた第1作はまんま「ランボー」という印象で、サイモン・ウエスト監督になった前作(第2作目)は「キル・ビル」(Vol.1のほう)という、話の内容は違えど、テイストはそんなような感じを受けました。本作は、、、というと、例えると「プライベート・ライアン」でしょうかね。小国の軍隊を総動員で動かすようなラストの大団円なので、戦争映画という味わいもしなくもありませんでした。

というか、このシリーズの楽しみはお話どうこうよりも、やっぱり往年のアクションスターがスクリーン狭しと駆け回るところが見どころでしょう。本作は味方に「スター・ウォーズ」のハン・ソロを髣髴とさせるヘリコプターの操縦を魅せるハリソン・フォードと、悪役に「リーサル・ウェポン」での多彩な表情・アクションを本作に如何なく発揮しているメル・ギブソンという二大スターが、やはりそれぞれに持ち味を発揮してくれています。特に、最近はスクリーンを遠ざかっていたメル・ギブソンが、ここまで前面に出てくれたことが一映画ファンとしては嬉しい(悪役だけどね)。これを観ちゃうと、「リーサル・ウェポン」シリーズも復活させてもいいのでは??と思わせるような、身体・演技のキレを感じさせます。

一方、お話のほうは、シリーズ3作目に突入し、ある意味、このシリーズの定型みたいなものができたのではないかと思います。細かい話はあるのですが、基本はオープニングに一発でかいアクションを持ってきて、中盤は悪役がぞろぞろ自己紹介がてら登場し、ラストでその悪役をやっつけますという非常に分かりやすい構成。考えると、この映画に登場したようなスターたちが活躍した80年代後半から90年代初頭のアクション映画ブームの時代のアクションの作り方って、こういう形であって、この作品は素直に踏襲していることが逆に成功していると思います。単純であるからこそ、そこに登場したヒーローたちが持つオーラというか、キャラクターというのがとても強いものであって、その時代すら象徴するようなアクションスター、映画スターだったんだということに、改めて感服させられる次第です。

オジサンだらけのゴツかったエクスペンダブルズに、本作で新しい若い面々も加わり、シリーズ以降はどう進むのかが楽しみになってきましたね。この手の映画は苦手なんですが、このシリーズだけは追い続けてもいいかなと思えた作品でした。

次回レビュー予定は、「ドラキュラZERO」です。

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