「西遊記 はじまりのはじまり」を観ました。
評価:★☆
日本語吹替え版にて。
「少林サッカー」のチャウ・シンチー監督作品。作品がVFX満載のコメディだからなのかもしれないけど、この人も作風に似合わず寡作な人。前作の「ミラクル7号」は2008年製作になるので、ほぼ5年前になります。日本でも話題風前になった「少林サッカー」も2001年の作品(当時、大学生だったな。。)にもうなってしまうのは、なんとも。。僕は当時も劇場で観た記憶がありますが、自分が思っている以上の笑いの幅をもって、独自の世界観の中で勝負できていることに、笑えると同時に感動すら覚えたことを記憶しています。感動のあまり、周りの友達にも教えまくったことも覚えています。それが、「カンフーハッスル」や「ミラクル7号」と経過してくると、なんか飽きたというのは言い過ぎですが、「少林サッカー」に度肝を抜かれたほどの感動を与えてくれないというのが正直残念でもあるのですが。。
「少林サッカー」以前のシンチー監督作を知らないので何とも言えないのですが、本作を観ても、「少林サッカー」以上にはならないというか、この人の笑いの幅というのは、こんな感じなんだなという達観した想いにもかられます。本作でも、確かにVFXは凄いのですが、出てくる妖怪にしろ、人間たちにしろ、映像を駆使して、こけおろして笑いを取ろうとする様が如実すぎるのです。「少林サッカー」でもそういうところはあったけど、サッカーという正当なスポーツのフィールドを使って、勝負自身は真っ当に描いているところがよかった。それ以降の作品は、どうもそういうところがないので、盛んにキャラクターをこけ落としたり、叩き潰したりする低レベルな笑いしか提供できていないことに閉口するのです。日本語吹替え版が用意されているということは、子どもにも観てもらいたい狙いがあるのだろうけど、僕ならあまり見せたくない。作品の後半で主要なキャラまでも、あっさり殺してしまうなど、どうもキャラクターの組み立てに関する繊細さに欠けているのです。
ただ、西遊記の前日談をベースにしたお話として、皆が誰でも知っている三蔵法師や孫悟空などのキャラクターをどう産み出していくかの課程はよく練られていると思います。CG等のクオリティの高さもさすが。アクションのキレもいい。ただ、だからこそ作品自体を低レベルに押し下げたままにせず、センスある笑いを提供してほしいと思うのですが。。
次回レビュー予定は、「ランナーランナー」です。