3月 10

ジャンゴ

「ジャンゴ 繋がれざる者」を観ました。

評価:★★★★
(★は星1つ、☆は星半分、★★★★★が最高で、★が最低)

タランティーノ作品は映画好きにはたまらないが、一般にはオススメしにくい作品群だと僕は思う。序盤から緻密なまでにプロットを重ねるが、ラストに”今まで何だったの??”と思わせるくらいに積み上げたものを完膚なきまでに粉々する。でも、その残骸をよく目を凝らすと、強い物語の芯がちゃんと残っている。それがタランティーノの魅力なのだ。それは、観る者を強烈に惹きつけてやまないが、破壊をとことんやり尽くすので、きっと怖気づく人もいるんじゃないかと感じてしまうのだ。

そんなタランティーノ初心者にオススメしたい作品が本作。タランティーノが初めて取り組んだ本作マカロニ・ウエスタン。特に前半のシュルツとジャンゴのコンビの見事な掛け合いとテンポの良さは、この部分だけ切り出しても何回も見たいくらいに出来が良い。タランティーノ作品には珍しいアメリカン・ウエスタンの見事な映像美も見どころだ。

シニカルなとこはあるものの、何だかタランティーノっぽくないなと思った後半にやっぱりやってくれたと思うガンファイト。「レザボア・ドックス」や「キル・ビル」ほどではないけど、とことんやりまくるのはやっぱりタランティーノならでは。それでもラストはちゃんとした物語として完結するのもいい。最近の映画には歯ごたえがないな、、と思っている人には、ガツンとくること請け合いの作品だ。

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