6月 26
「はじまりのみち」を観ました。
評価:★★☆
(★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高で、★が最低)
「二十四の瞳」や「楢山節考」などの作品で知られる木下恵介監督の半生、特に戦中に松竹に辞表を出してから再び戻るまでの時期を描いた作品。松竹といえば、今年は歌舞伎座タワービルのオープンなどもあり、会社が変わる節目の時期でもありますが、この作品も木下恵介監督生誕100周年を記念した作品となっています(そういえば今年、木下監督のメモリアル上映とかもしていたような)。監督は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」の原恵一監督。原監督にとっては初めての実写映画デビュー作ともなります。
木下作品のプレビュー映像も多く、この作品は純粋な映画作品というよりはライブラリー作品に近い趣になっています。それもメインとなる公開劇場が東劇(歌舞伎やオペラなどの作品上映で有名:松竹のお膝元の銀座にある映画館)ということも踏まえると、より理解できるでしょう。こうした過去の作品を振り返りながらも、戦中ドラマの中で、苦しいながらも映画は作り続けないといけないという強いメッセージ性を感じることができます。
ドラマの中でも戦後の木下作品に通ずるようなエピソードが至るところに忍ばせてあるので、ラストの連続プレビューの中にそういうエッセンスを感じれるのは楽しいところ。ただ、普通の映画ではないので、木下監督作を知らない人にとってはちょっと意表を突かれた感じを受けるかもしれません。原監督作ということを考えるともうちょっと工夫が欲しかったところですが、手堅いデビュー作に仕上がっているので、次回の飛躍を期待したいところです。