10月 08
「許されざる者」を観ました。
評価:★★
クリント・イーストウッド監督が米アカデミー賞作品賞、監督賞を獲得した同名西部劇を、日本向けにアレンジしたのが本作。監督は「フラガール」、「悪人」の李相日、主演を「バットマン・ビギンズ」などでハリウッドでも活躍している渡辺謙が演じています。このイーストウッド版の「許されざる者」は西部劇の中でもかなり地味な作品に入ると思いますが、それを日本の、しかも明治期の北海道という超マイナーなところを舞台にしているのですごく地味な作品になっています。渡辺謙が地味な舞台ながらもしっかりした演技を見せているので、彼だけで映画の屋台骨はかなり支えられていると思います。
江戸という中世から明治という近代に移る中で、しきたりの世界から法治国家に変貌する過程では多くの混乱があったと思います。その中で、佐藤浩市演じる大石は法を下に集落を統一していこうとしていく。しかし、不合理な法の論理をかざす中で、しいたげられる人々。彼らの立場に立ちながら、刃を抜く決意をするのが、渡辺謙演じる釜田十兵衛という構成になっている、、、のですが、法治社会の現代に住む私たちにとって、釜田の正義は本当の正義なのかはかなり疑問に感じてしまう。むしろ、酷い仕打ちをするものの大石の立場のほうがよく分かるというおかしな感じを受けてしまいました。
そんな疑問符を持ちながら映画を見るからあまり楽しめなかった。印象に残ったのは俳優の演技と、北海道の壮大な自然だけかなー。アイヌ文化をうまく織り込めれば、もう少し高尚な作品にもなったように思います。残念。