10月 09

怪盗グルーのミニオン危機一発

「怪盗グルーのミニオン危機一発」を観ました。

評価:★★

ある作品で人気が出たキャラクターがスピンアウトして映画作品になるパターンは多いのですが、そのキャラクターが映画の中で肥大化してくる例はめったにみません。本作はそんなめったにみない例になろうとしている作品になっています。まず、題名にミニオンというキャラクター名が出てきて、物語も怪盗グルー中心だった話が徐々にサブキャラのミニオンにスポットが当たろうとしています。作品全編はまだグルーを中心に回っていますが、小さいエピソードのつなぎのような構成になりつつあるので、次作くらいにはミニオン中心の作品になってしまうのではないかと思います。

言葉を発しなく、動作のかけ合いで笑わせるというミニオンというキャラクターは確かに面白い。ただ、この面白いキャラクターがいるがために、物語の主役であるはずのグルーの物語がかなり薄くなってしまっています。前作「怪盗グルーの月泥棒」はグルーの家族づくりと怪盗劇がうまくバランスが取れていたが、本作ではグルーの色恋に含めて、いろんな陰謀劇が盛り込まれてくるので物語の焦点がなかなか定まらない。それにミニオンのミニコントが立て続けに入るので、もう何が何だか分からない作品になってしまっているのです。

ミニオンだけを楽しみたい人には楽しい作品になっているとは思うのだけど、映画作品としてはずいぶん物足りなく感じます。

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