11月 29

ある愛へと続く旅

「ある愛へと続く旅」を観ました。

評価:★★☆

俳優としても活躍しているイタリア人、セルジオ・カステリット監督が、妻のマルガレート・マッツァンティーニの小説を映画化した作品。ボスニア紛争を背景に引き裂かれるある夫婦の半生を描いているが、舞台の半分(夫婦が結ばれる部分など)がイタリアでもあるし、結ばれる2人もイタリア人とアメリカ人なので、本当にボスニア紛争は背景に過ぎない。文化的自由人たちが集まるコミュニティがボスニアにあり、そこの軸でボスニア紛争が出てくるのだけど、この夫婦がボスニアになぜこれほど引っ張られるのが、自分は観ていてすごく不思議な展開に感じました。

紛争の最中に夫がなぜボスニアに戻って、命を落としたのか。それは愛へとつながる旅なのだ、、というところで邦題につながってくるのだけど、僕は夫がどうしてこんな選択をしたのかがどう考えても納得できなかった。映画のオチネタなので詳しくは書かないですが、妻や息子に捧げる愛よりも、自己犠牲の愛に恭順していったという形になるのですが、それならなぜ死んでしまうのかも分からない。この結論を見て、単純に愛のために命を捧げた夫と納得する人は、よほど人間愛に長けた人なのだろうと思ってしまいます。

半世紀にまたぐ大河ドラマをまとまりよく、すっきりした形にした監督の力量は相当なもの。ペネロペの老けメイクも、老け演技も、すごく自然な感じでした。ボロは全然ない作品なので、物語の結論が納得できる人にはよい作品だと思います。

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