1月 14

ソウルガールズ

「ソウルガールズ」を観ました。

評価:★★☆

あまり知られていないが、近現代史におけるオーストラリアのアボリジニに対する人種措置というのは、例えばアメリカとか南アフリカのそれと比べても、かなり酷いものだった。人としての扱いをしないことはもちろんのこと、混血で生まれた子で、見た目が肌の白い子を政府がさらって、白人家庭の家で育てるというかなり乱暴なことまで平然と行っていた、世界史でもオセアニア地域のことを学ぶ機会というのはほとんどといってないと思う(アフリカや南アメリカなどの南半球は、なんでかしらそうなんですが)けど、環太平洋で近い国でもあるので、こうした負の歴史を抱えているということは映画を通じてでも知れるとよいと思います。

という前置きがあるとして、この映画「ソウルガールズ」はアボリジニたちにようやく市民権が与えられた1967年以後から、ベトナム戦争時期を描いている。アボリジニの姉妹たちが、そうした苦労をはねのけ、シンガーとして成功していく様を描いてるのだ。この手の映画としては「ドリームガールズ」というアカデミー賞作品があるけど、この映画はどちらかというと世に出たとか、一世を風靡したいうほどの成功劇を描いてはいない。冒頭でちょっと差別っぽいところからの反抗というのもあるのだけど、それも映画の主軸になることはない。悪くはないんだけど、観ていて作品のテーマっぽいところがどこか分からず、中途半端感がずっと感じられて仕方がなかったです。

姉妹たちの掛け合いも楽しいし、何といっても彼女たちの歌う歌は絶品もの。ただ、そこに伴う作品の芯というか、核<コア>みたいなものが最後まで見えない。泣けてホロリとくるところもなくはないが、アボリジニ版で「ドリームガールズ」っぽいことをやってみましたで終わっているのがいささか勿体無い。

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