3月 21

バックコーラスの歌姫たち

「バックコーラスの歌姫(ティーバ)たち」を観ました。

評価:★★

こちらも今年の(第86回)アカデミー賞、長編ドキュメンタリー映画賞受賞作品。

日本では地上波で音楽番組って、最近はめっきり少なくなりましたけど、その数少ない番組を見ていても、ときたまバックコーラスをつけて歌うアーティストを見かけます。外国人というパターンも多いですが、よく見ると、日本人で専門にやっている方も見たりします。こうしたバックコーラスでは、ピンで立っても有名な方っていたりもしますが、大半はバックコーラスのままでアーティスト活動を終える人がほとんど。この映画は、そうした陽の当らないバックコーラスたちを描いたドキュメンタリーとなっている。

バックコーラスに限らず、どんな業界にも陽の当らないプロフェッショナルっていたりします。表舞台に上がることがいいのかどうなのかは人によると思いますが、少なくとも表舞台に立ちたい(ピンでアーティストとして認められたい)と思うには、その対価というか、代償は支払わないといけない。実力というところもそうだと思うし、機会をしっかりと捉える運みたいのも、才能の内なのだろう。たとえ実力のみがあっても、それを試す機会がなくてはいつまでも這いあがれない。バックコーラスという場所でも実力が試せるから(または居心地がいいから)と留まっていては、いつまでも成功はないのだ。

日本で観ている側としては、冒頭のバックコーラスの歴史的な変遷は面白いものの、出てくるアーティストたちがどれだけ著名で、どれだけ苦労をしてきたのかが、映画作品を観ているだけでは分からないのが残念。各個人の夢の顛末が語られる後半も、結局、あのときは良かったと傷をなめ合っているようにしか見えないんですが。。

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