4月 25

8月の家族たち

「8月の家族たち」を観ました。

評価:★★★☆

ピュリッチャー賞とトニー賞に輝くトレイシー・レッツの同名戯曲を映画化した作品。もとが戯曲ということなので、オクラホマの片田舎で進む物語だが、非常に会話劇が濃いドラマになっている。ちなみに、この作品で万年アカデミー賞ノミネートのベテラン女優メリル・ストリープは、今年もノミネートを果たし、「エリン・ブロコビッチ」でアカデミー賞に輝くジュリア・ロバーツも久々のノミネート(助演女優賞)を果たしている。

この映画のテーマは何かと言われたら、攻撃的な会話だろう(笑)。肉食系・草食系という言葉が流行っているが、この映画の出てくる女性は肉食系、男性は草食系という分類が的確なのかもしれない。ここまで会話が辛辣なのは、出てくる登場キャラクターがどこか見えない欠陥を抱えているからだろう。本来なら、その欠陥を認め、許し、慰め合うのが、家族のはずなのだが、互いが攻撃的な構えでいるので、自分の弱みを見せないために自分も攻撃的にならざるを得ない。でも、そうした見栄の向こうには家族だから許して欲しい、認めて欲しいという願望が見え隠れするのだ。それがある一つの事件をきっかけに、収拾の出来ない方向に突き進んでしまう。

僕は観ながら、家族への愛というのをふと考えてしまった。”愛”とは短いし、軽く言ってしまう言葉なんだけど、愛されるためには互いの弱いところ、醜いところも含めて、その人を愛さないといけないと思うのだ。恋人から夫婦になるということもそうだけど、血のつながりがある、親子、兄弟関係でも、血のつながりだけではひとくくりにできないものを互いが共有しあうことが、まず第一なんだと思う。だからこそ虚勢を張りながら、節々に愛されたい、愛したいと思う、この映画の登場人物たちの姿ははた目から見て、すごく痛々しい。しかし、この痛々しい部分を乗り越えないと、愛情あふれる家族にはなれないのだとも思う。

あなたは、家族に自分の弱い面をさらけだせていますか?

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