9月 19

プロミスト・ランド

「プロミスト・ランド」を観ました。

評価:★★☆

「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」で組んだ主演マット・デイモンと、監督ガス・ファン・サントという組み合わせが実現した本作。主演も含めたキャスト陣と、監督の高名さからいっても、全国拡大公開されてもおかしくはないところですが、今回本作で開いた映画館はどちらかといえばミニシアター系が中心。観てみて、その理由がなんとなく分かります。とにかく話の焦点がどこに当たっているのかが分からない。シェールガスの油田開発のため、ある小さな街マッキンリーに訪れたことから始まる悲喜こもごもなのですが、最終的に油田開発を目指したいというスティーヴ(マット・デイモン主演)の意思は最後まで基本的には変わっていない。でも、基本的に彼が何をしたいのか、果てまた映画として何を目指しているのかというのが、最後まで見えていないように思うのです。

シェールガスというのは天然ガスの中に昔から認知されていたガスではあるのですが、採掘方法が難しく、生産したとしても採算性が上がらないう欠点がありました。それが昨今盛んに注目されているのは、2000年代ごろの技術革新により、生産量を確実にあげる手法が樹立され、今まで見向きもされなかった天然資源として確固たる地位を築こうとしています。しかし、まだ市場としては拡大を始めたばかりの資源物であり、当然採掘手法においても、まだ複数の問題を抱えていることも事実。ですが、石油をはじめ、枯渇するであろう天然資源の方向性の中では、ニーズがかなり高まってくることは自然と想像ができるところかと思います。

映画はそのシェールガス採掘のため、資源調査の立ち入りや土地の買い取りを行っていく男スティーヴが主人公になっています。日本でも原子力の問題を中心に、ことエネルギー問題などでは利権や環境保護についても難しい問題があるのは、どこの国でも変わりません。その実状を淡々と描いていきながら、スティーヴ自身が周りの人々と関わっていくことで、いろんなドラマが作られていきます。ガス・ファン・サント監督らしく、1つ1つのエピソードはすごく魅力的に作られているし、演じる役者の演技も一級品なんですが、やはり物語をどう転がして、観客にどう感じてもらいたいのかが、最後までよく分からず終わってしまっています。この辺りもサント監督らしいといえばらしいのですが、このキャストを使って、こういう作品を作ってしまうと、正直ピンボケな作品と感じられてもしょうがないかと思います。

全体的な雰囲気はとてもいいだけに、お話をしっかりつくれていないのがとても残念でなりません。

次回レビュー予定は、「聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY」です。

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