10月 03

フライト・ゲーム

「フライト・ゲーム」を観ました。

評価:★★★

「スター・ウォーズ」、「タイタンの戦い」など、どこか名脇役のイメージが強いリーアム・ニーソン。彼が主役になって、ちょうどこの初秋の頃にヒットしたのが2008年公開の「96時間」。いつも脇役だったリーアムが父親役の主演で、娘を救い出すために孤軍奮闘するという作品でしたが、なかなか手に汗握るアクションを見事に演じていました。あれから5年以上経ちますが、どこか秋映画のピリッと小粒の効いた小作品に登場するイメージが強い彼が、再び主演作品として輝いてくれたのが本作。度重なるストレスで仕事の引退も考え始めていた航空保安官が巻き込まれる、不可思議な航空アクションミステリーとなっています。

この映画のポイントは、リーアム・ニーソン演じる航空保安官ビルが、飛行機という密室の中で次々起こる殺人事件で、どんどんと追い詰められていくところでしょう。引退間近、酒にも溺れている、少し老練なビルは度重なる不祥事もあって、事件が次々に起こるのに、地上のスタッフからも見限られる始末。おまけに身に覚えない嫌疑を犯人に次々に作られ、密室の中で、精神的な部分も含め、どんどん逃げ場がなくなってくる。逃げ場がない中で、彼が瞬時に判断して動いていく行動や判断というところが、映画としての見所の1つになっています。

ミステリーの部分はすごく面白いのですが、この追いつめられ感をどう判断していくかで映画の評価が大きく分かれるような気がします。もう年月は過ぎ去っていますが、少し9.11を想起させるようなシーンもあり(脚本としては意図的なんでしょうけどね)、自分としては少し嫌悪感を抱いてしまったのも事実。ミステリーの構成は大したものですが、1つ1つの手口が結局どうだったの、、、というのが少しおざなりになってしまっているのと、最終的な犯人もなんかスケール感が小さくまとまってしまったのも残念なところです。

次回レビュー予定は、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」です。

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