11月 12

FRANK

「FRANK フランク」を観ました。

評価:★☆

顔を覆うくらいの巨大なマスク(お面?)をした男フランク。彼が所属するバンドに入ってきた、一人の青年ジョンがフランクやバンドのメンバーに感化され、伴に音楽をやっていくというストーリーになっている。予告編で観れるように、このフランクという謎のマスク男の行動が実に奇妙で読めない。。最初は、いろいろナンセンスなことをしていって、それによる笑いを誘う形のコメディかと思ったが、可笑しいという枠を通り越して、むしろ奇妙な行動をとり続けるフランクに僕は笑いすら感じられなかった。これはナンセンスコメディではなくて、無意味な行動をただただ眺めているだけに過ぎないノンセンスな映画なのだ。

作品としては序盤・中盤が崩壊すら感じられる映画だけど、物語として、そうしてしまう理由がラストのラストに描かれる。フランクがなぜマスクを被っているのか、バンドはなぜ奇妙とも思える音楽に固執しようとするのか、、全ては、フランクという人物が抱えている心の闇のような部分と、それを分かったうえで、バンドという形で寄り添おうとするメンバーたち。ここに芯の通った部分が感じられるので、かじろうて酷評レベルにはならないかと思います。それでも、人にオススメできるかというと微妙なところではありますが。。(笑

結局、ジョンがバンドに見た夢というのは幻想に過ぎなかった。何かしら人がまとまって生きていることには何かしらの根拠がある。その組織の一員になるということは、個人の意思とは裏腹に、その組織が存在する意義みたいなものを感じなければ、たとえ何らかの形でメンバーであったとしても、そこから幸せみたいなものは永遠に感じ取ることはできないのではないかなと見ていて感じました。映画としては、グルーピーたちを描いた「あの頃、ペニー・レインと」に似てなくもないですが、作品の質は全然違いますよね。。

次回レビュー予定は、「小野寺の弟・小野寺の姉」です。

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