7月 21

マッドマックス

「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を観ました。

評価:★★★★☆

2Dの字幕版にて。

メル・ギブソンの出世作となった「マッドマックス」シリーズが30年ぶりに、シリーズ最新作という形で登場した最新作。僕は、メル・ギブソンというのはハリウッド進出以降の「リーサル・ウェポン」のほうのイメージが強いので、「マッドマックス」自体もシリーズ1作目を木曜ロードショーか何かで見たきり。それが今回は生みの親になる、ジョージ・ミラーの手によって復活するというファンにとっては、すごく必見的な作品になったのではないかと思います(僕は、それほどではないですが笑)。予告編を観た限り、これは尋常でないという出来に仕上がっていそうでしたが、その凄いイメージを本編でもぶっちぎってくれています。とにかく凄い作品です。

まず、何が凄いって、”怒りのデス・ロード”という名にふさわしい。ほぼ全編がカースタントを中心としたアクションだけで構成されていることでしょう。環境エネルギーなんて発達しなかった、石油と水が枯渇した世界の中で、その石油と水を独占し、民衆を配下に置くジョー。その下で、女性ながら大尉についたいたフェリオサが、ジョーに囲われていた女たちを引き連れて、逃亡を開始するところから、いきなり物語が始まります。その逃亡劇に巻き込まれていくのが、さすらいの身でジョーにちょうど囚われていた主人公マックス。白塗りのバトルボーイ、ニュークスと行動を共にすることになったマックスは、フェリオサと合流し、派手にジョーから逃げまどう一大逃亡劇が始まっていきます。

世紀末という言葉が似合う世界感に、肉厚で、クールなアクション劇が次から次へと訪れる様は手に汗握る以上の興奮を湧き立たせてくれます。細かい背景を無視して、いきなり物語に引き込みますが、「ワイルドスピード」とかと違って、前シリーズを全く見ていなくても、(予告編の世界感さえ分かれば)十二分に楽しめるところが凄い。これが変に物語を挟むと、すごくB級でチープな作品になる危険さえ出てくるのを、あえて見越して、全編アクションにしたというジョージ・ミラーの勘所もなかなかのものです(まぁ、主人公のマックスが流れ者という設定だからできた業でもありますが、笑)。

☆1つ減点しているのは、この世界観とあまりにアクションしかない構成が、個人的に合わなかったというだけ。こういうの、好きな人はとことんのめり込めることでしょう。これで終わらず、是非次もシリーズ化して欲しいなと思います。

次回レビュー予定は、「パレードへようこそ」です。

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