7月 27

ターミネーター 新起動

「ターミネーター 新起動/ジェニシス」を観ました。

評価:★★★☆

3Dの字幕版にて。

1990年代アクションを代表する名作「ターミネーター2(T2)」。もちろん、1984年公開の第一作も名作ではありますが、90年代アクション映画の申し子として育ってきた自分としては、やはりT2こそ、ターミネーターという意識はいまだに思っています。その後、近年に「ターミネーター3」(2003年)、「ターミネーター4」(2009年)と作られてきたものの、どこか傍流としての扱いにとどまっていた本シリーズは、そのあまりウケがよくなかった3、4をなかったことにして、T2の次という位置づけで物語が始まっていきます。このすっぱりしたところも大したものといえば、聞こえはいいのですが、僕はどうしても物語の連続性というより、シュワちゃんを中心としたアクションという形の組み立てになってしまうところがシンドイところではあるなーと観ていて思いました。楽しい作品ではあるのですが、お話自体がフワフワしたものになりつつあるので、B級作品とのギリギリのラインをうまく低空飛行でかわしているいる感が拭えませんでした。

3、4をなかったことにして、、、と書きましたが、本作は正確にいうと、タイムトラベルものによくあるような、3、4のような世界には到達しなかった未来を描くというパラドックス的な展開にすることでうまく乗り切っています。こうすることで、3、4は実質到達できなかった未来という形となり、シリーズファンにも納得がいくような展開に持ち込めたと思います。そのうえでサービス満点なのは、1984年の第一作「ターミネーター」であるT-800を皮切りに、T2の液体型殺人機T-1000を登場させ、オープニングから急展開となるアクションシーンで盛り上げているところでしょう。1、2作の監督でもあるジェームズ・キャメロン監督の心を捉えたように、旧作シリーズのファンはここで心を掴まれます。

しかし、惜しいのはT-800にしろ、T-1000にしろ、序盤を盛り上げながら、そこであっさりと舞台から降りてしまうところ。中盤以降は、その変えられた未来に対し、スカイネットにつながる人工知能”ジェニシス”に抗する戦いが始まっていくのですが、サラ・コナーの子ども時代に送られたターミネーターが味方になるものはいいものの、息子ジョンの行く末がこうも容易く変わってしまっていいものかと。この部分は正直虚勢とつかれたというか、驚いた設定になっていました。アクションシーンはシュワちゃんを中心に引っ張っていくものの、それこそ、T2の後を継いでいく形で、本作のような急展開になってしまうのはファン心理としては少し微妙。アクションだけを取ると間違えなく本作が系譜となるべき作品だとは思いますが、お話のほうは本作で亡きものにされた3、4のほうがよかったように、個人的には思ってしまいます。

本作は3Dで見ましたが、序盤のT-1000との戦闘シーン以外に効果的なところはあまりなかったように思います。むしろ、「ターミネーター4」の大団円となっていく怒涛のシーン(シュワちゃんはCGだけど笑)のほうが、3Dは映えたかなと感じました。面白い作品であることは確かですが、お話的として、次作以降どう盛り返してくれるかに期待したいところです。

次回レビュー予定は、「シグナル」です。

preload preload preload