「HK 変態仮面」を観ました。
評価:★★★☆
(★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高で、★が最低)
CGなどのVFX技術の進化によって、日本でもこんな作品が実写映画化できるのか、、と思える作品が最近増えている。「キューティハニー」、「ヤッターマン」、「怪物くん」などが近年ではそんな部類の作品になっている。けれど、まさかこの作品が、、と強烈に思ったのが、本作「HK 変態仮面」だ。もとになっているのは、少年ジャンプで連載されたあんど慶周のコミック「究極!!変態仮面」。ジャンプ派ではなかった僕も、多感な思春期を支えてくれたエッチ系コミックだった。表現もそうなんだけど、描写としてどこまで許されるのかというのにすごく興味をもっての鑑賞でした(笑
性器を使った攻撃など、描写はそこまで強烈ではないものの、ニュアンスを変に変えずにあえて原作通りに描いているのが好印象。それよりも僕が驚いたのが、冒頭のオープニングムービーがサム・ライミ版「スパイダーマン」を彷彿とさせるようなものに仕上げているなど、日米のヒーロー・特撮モノのフレームをいろいろ駆使しながら作品作りをしているところだ。原作が強烈なものだけに、どうしても実写化すると安いキャラクター像になってしまいがちだが、物語の土台にこうしたフレームワークを多用することで、ドラマとしては安っぽいところに落ちないような工夫を様々凝らしている。実写版「ヤッターマン」のように、予算を大きくかけた作品でないので見かけは安っぽくなるところもなくはないが、こうした工夫を加えるだけで作品としてはちゃんと見れるものになっているのは監督の力量をすごく感じる作品になっている。
単館公開ながらも大ヒットで、オンライン映画館での公開も始まるなど、徐々に公開規模が拡がっている。この勢いで是非続編を作って欲しい。
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[…] この映画の原作となっているのは、青野春秋の同名人気漫画。監督は「コドモ警察」や「HK変態仮面」など、ある意味で映像化不可能といわれた(笑)作品を映画化した福田雄一。原作コミックのほうは未読ですが、多分、原作のもつ面白く深い世界観を正しく映像化してくれていることは感じます。物語自体はふざけていても、作品の真のテーマは揺るがないように描く。そうすることでおかしなキャラクターがうわつかず、作品としても地に足ついたものになっているように思います。 […]