9月 24

サイド・エフェクト

「サイド・エフェクト」を観ました。

評価:★★☆

映像美にこだわる巨匠スティーブン・ソダーバーグの最新作。今夏に「マジック・マイク」が公開され、日本での劇場公開作としては連続しての公開となります。巨匠といいながら、今年でちょうど50歳となるソダーバーグ監督ですが、予告編でもあるように本作を最後にしばらく劇場公開の映画としては遠ざかる宣言をし、引退ともとれる発言をしています(日本では「恋するリベラーチェ」(アメリカではTV映画であり、今年のエミー賞受賞作)の公開もまだ控えていますが、ソダーバーグ・ファンにとっては見逃せない作品となっていると思います。

「マジック・マイク」のときも書きましたが、ソダーバーグの持ち味は”無機質”とも思えるくらい映像をモダンに撮りあげ、視点としては第三者的な立ち位置を居続けること。これが「トラフィック」のような複雑なポリティカルサスペンスや、「オーシャンズ11」のような豪華スター共演作でも、物語が埋もれないという良さが出るのです。ところが最近ソダーバーグが撮るのは比較的物語がシンプルなもの。「エージェント・マロリー」のように主人公を際立させる効果も生むのですが、お話にずかずかと入り込まないので読後感のない作品になってしまうのです。

本作は、薬害に絡んだある殺人事件が話の主軸。その殺人に巻き込まれるジュード・ロウ演じる医者を主人公に展開していくのですが、話がエドワート・ノートン主演のアレ(言ってしまうとネタばれになるので、、)に話がそっくり。映像は相変わらず美しいのですが、話が何かのんびりし過ぎなような気がします。

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