「攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears」、「攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stand Alone」を観ました。
公開時期はそれぞれ違う(もちろん、鑑賞時期も)のですが、2作同時にレビューします。
「攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears」
評価:★★★☆
「攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stand Alone」
評価:★★☆
「攻殻機動隊ARISE」は荒巻が公安9課を設立するまでを描いた全4編に分かれた作品となっています。第1弾では草薙と荒巻の出会いが中心、第2弾の前作はバトーが中心となり、草薙との接点や軍との背景が中心に描かれてきました。2作品同時レビューの目的でもあるのですが、今回の第3弾と、それに続く第4弾はカルディス共和国のある武装テロ組織が国内の水資源をめぐる問題に絡み、電脳を通じたテロ行為へと発展していく様が描かれていきます。
まず、「border:3 Ghost Tears」のほうに関しては、義体という作られた身体を持つ草薙が、みずからの身体のメンテナンスに選んだ技士との淡い恋物語が物語の中心に描かれている。これにカルディスの陰謀が絡んでくるという、よくありものの悲劇という様相を呈してくるのだが、草薙のキャラクターがやはり全編を通じてしっかりと立脚しているため、悲劇にも負けない強い芯を持ったキャラクターに成長を遂げていくのが印象的。これに第2作では味方というより、好敵手という要素が強かったバトーが、本格手に草薙のバディとしての位置を確立していくのもいい。この対比がしっかりとれているので物語としての枠組みもしっかりできていくのだ。
対して、「border:4 Ghost Stand Alone」のほうは、これ以降に位置づける「攻殻機動隊」シリーズにつながる重要な作品なんだけど、難しい設定を全て物語に表してしまったために、ファンとしてもえらく難解な作品に仕上がってしまったように思います(無論、これを読み解けたファンは高評価するのでしょうけど)。テロ、電脳汚染の結果に登場する、2つの電脳を持った1つの存在というのが、「GHOST IN THE SHELL:攻殻機動隊」など攻殻機動隊シリーズのキーワードにもなってくる、Ghostという謎の存在を表現していくのだけど、僕は無理くりにそこにつなげていくように思えてならなかった。オープニングの国際テロの位置づけもどうなったのか、、謎が謎を呼んで、この作品だけでも何回も見直さないと理解できないように思います。
これで「攻殻機動隊ARISE」シリーズは終了しましたが、2015年にはまた新たな劇場公開作ができるとか。それが、このシリーズの続編という扱いになるのかは不明ですが、ファンとしては、また映画館で攻殻機動隊が楽しめる機会ができたことは素直にうれしいですね。
次回レビュー予定は、「her 世界でひとつの彼女」です。